モジャです。
今日は、漢字や知識のもう一つの効能について書きます。
それは、漢字や知識量は語彙力に直結しているということです。
文章の読み取りで苦労している子の多くは、
知らない言葉が出てきて理解できないという子がほとんどです。
理解できない言葉で、文章が途切れ途切れになるのです。
では、国語を得意とする子は、言葉をよく知っているからできているのか。
もちろん、よく読書する子は、読書をしない子に比べて多くの言葉を知っています。
ですが、読書する子が文章に出てくる言葉をすべて知っているわけではありません。
ある程度以上に国語ができる子は、知らない言葉が出てきても「うまく」対処しているのです。
できる子たちは、知らない言葉が出てくると、前後の文脈など周りの情報から言葉の意味を推察しています。
知らない語句が熟語の場合や漢字が使われている場合などは、
その漢字が持つ意味も重要な情報として使っています。
前後の文脈、漢字の意味などから言葉の意味を想像していくことで、
文章の全体像を把握しているのです。
そして、この漢字の意味から語句の意味を考えるセンスは、
対義語や類義語などを覚えていくなかで養われていきます。
国語の得意な子というと読書経験の多い子を思い浮かべることが多いかもしれませんが、
読書量が少なくても、十分に漢字や知識を勉強していく中で、読解のセンスを磨くことができます。
では、対義語や類義語をしっかりと覚えていない子はどうなるかといいますと、
文章問題の成績が伸びづらくなっていきます。
特に、後半になって入試直前での伸びが変わってしまいます。
一昨日に書いた一人の男の子。
国語がググっと伸びている子です。
その子は、家で新聞などを読む習慣があるそうです。
新聞というのは、普段会話で出てこない言葉が出てきます。
そういった言葉に、日ごろから触れることで言葉への感覚を養われたのでしょう。
語彙力は、生活の中で意識するのも効果的です。
おととしに洗足学園へ進学した子は、
ニュースの内容や家で親御さんと話し合ったことや自分で考えたことなどを
よく私に話してくれました。
そういったやり取りの中でも、言葉は養われていきます。
語彙力を伸ばす方法は、参考書で難語を集めた問題集などがありますが、
そういった問題集での勉強は国語辞典に乗っている意味などは覚えられます。
ですが、文章の中に出てくる生きた言葉には、頭の固い子ほど対応できなくなります。
国語の文章問題はレベルが上がってくると、言葉の裏を読み取らせる問題も出てきて、
そういった問題に対応できなくなるのです。
言葉は使われた状況や前後の文脈の関係で、意味合いが変わるものです。
だからこそ、生きた使われ方やイメージを学ぶのが効果的なのです。
漢字や対義語、類義語などの知識や、普段の生活のなかで触れる言葉から
言葉に対するイメージを広げていきましょう。