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いじわるではない

モジャです。

 

社会の入試問題を解いていると、いろいろな壁にぶつかると思います。

 

問題を解く様子を見ていると、悩んでいる顔で手を止めているのがチラホラと見られます。

 

その悩んでいる子たちの多くは、知識を忘れてしまったということなのでしょう。

 

 

その一方で、淡々と問題を解いていく子もいます。

 

悩まされる問題に出会っても「なんだっけ」と言いながら、

 

過去に習ったことの中から一番正解に近いものを書いていきます。

 

そうやって答案用紙に書き込んだ答えが、

 

必ず正解するとは限りませんが、自分の頭の中から引っ張り出そうとしています。

 

この引っ張り出すことができる子たちは、解説をする際にも違いがあります。

 

モジャの質問に対して、ただ答えるだけでなく、テキストに記されている場所まで答えられるのです。

 

 

そんなことは覚えている子と覚えていない子の差であり、当たり前のことではないかと思うかもしれませんが、

 

今回言いたいのは、覚え方の深さなのです。

 

 

入試問題を解説する時、問題から広げて様々な質問をしていきます。

 

広げれば、広げるほど、不安な箇所が出てくるのでしょう。

 

「全部、白板に書いて」と言われることもあります。

 

大抵のことは、その求めに応じているのですが、

 

時には、「後でテキストを自分で確認しなさい」と返すことがあります。

 

これだけを読むと「教えてくれない意地悪なヤツ」と思われるでしょう。

 

ですが、少し考えてほしいのです。

 

もしも、その求めにすべて応じていたのなら、

 

質問をした子は、その後はどうするのでしょうか。

 

求めていた答えが得られて、満足してしまうのではないでしょうか。

 

そして、その満足した子は、後でテキストを読み返すことは少ないでしょう。

 

 

それの何が不味いのか。

 

それには、各自の希望する学校の過去問に取り組む時のことが関わってきます。

 

皆さんは、希望する学校への入学を目標に過去問を解いていくと思います。

 

過去問を一生懸命に解いて、間違えた箇所を復習していくでしょう。

 

しかし、その間違えた問題の答えだけを覚えたとしても、

 

その学校の入試では一度出題された問題が出てくることは、ほとんどありません。

 

むしろ、問題の解説部分に書かれていることなどが出やすいのです。

 

例えば、人物名を問う問題が出たのなら、

 

次に出題されやすいのは、その人物が行ったことなどが問われる可能性が高いでしょう。

 

このような本番の入試で得点する力をつけるためには、

 

間違えた問題から広げて周辺の知識も蓄えていく必要があるのです。

 

 

だから、「後でテキストを自分で確認してほしい」のです。

 

質問の答えをすべて教えるのは、やさしいことなのかもしれませんが、

 

質問の答えだけでなく周辺の知識を見直すためには、やっぱり自分で読み返すことも大切なことです。

 

もちろん、テキストを読むだけでは気が付きづらい箇所は解説していきます。

 

ですが、基本的な知識のような部分は、一歩踏み出して行動してほしいのです。

 

それを積み重ねていけば、テキストの内容や記されている箇所も頭にイメージできるようになっていくでしょう。

 

そして、そのイメージが思い浮かぶようになってくれば、

 

新しい問題を解くときも、復習する時も、

 

より深く理解して、知識を定着させることができるようになるはずです。

 

気になった部分とその周辺を読み返す。

 

迎えを待つ時間でもできるはずです。

 

ちょっとの時間、行動も積み重ねれば、大きな差になっていきますよ。

 

 

今日は、6年生の社会があります。

 

入試問題演習です。

 

一問、一問、学んでいきましょう。